電気柵の施工

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アグ・キーのお仕事紹介第一弾として、一般的な電気柵の施工手順についてご紹介します。
この記事では、大まかな流れと手順について説明していますが、ご不明な点や詳しくお知りになりたい情報があれば、お気軽にメール・電話にてお問い合わせください。

木柱を立てる

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まずは電気柵を保持するための木柱を立てます。
アグ・キーでは通常2400mmの防腐剤圧注の木材を1200mm程度地面に埋設して使用しています。
左の写真はそのための穴を掘る機械で、これで約1200mmの深さの穴を掘ります。
自走式のエンジンホールディガ―で、草地を移動しながら建て込みのための穴を掘ることができます。

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木柱を穴に立て、掘った土を埋め戻しながら、土突き棒という道具で締め固めます。
締め固めがしっかりしていないと、電気柵自体の耐用年数が減ってしまいます。
締固めを土突き棒にて十分に行い、立て込むことが大事になってきます。

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ネカセを入れる

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北海道の道東地区では、土壌の関係で木柱の保持力が十分にならない場合があります。
そのためネカセ(900mm)という木柱の半割を、木柱の根元に埋設し保持力を高めます。
こうすることで、木柱が電気柵の加重などで傾くことが少なくなるのです。

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碍子を取り付ける

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木柱を立てた後は、碍子の取り付けをします。
電気柵の始まりと終わりには始点碍子という碍子を取り付け、それにワイヤーを巻きます。
始点碍子の取り付け方法については写真からはわかりにくいかもしれません。詳しくお知りになりたい方はメール等でお気軽にお問い合わせください。

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電気柵のコーナー部分などの木柱には、中間碍子を取り付けます。
写真のようにU字型釘・ステイプルやコーススレッドで取り付けていきます。
コーナーなど角度がきつい場所では、木柱にワイヤーが触れないように取り付ける個数を増やします。
取り付けが完了したら、ワイヤーを中央部分に通し、ピンで固定して完成です。

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架線作業

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ワイヤーを架線する作業です。
アグ・キーでは架線作業に四輪バギーを使用し、2段同時に下線を行っています。
通常、電気柵に使用するのは線径2.5mmの高張力線(フェンシングワイヤー)で、これを四輪バギーの後部に取り付けてワイヤーの架線を行います。
ワイヤーの架線作業を行いながら始点碍子に取り付けていき、後続の人員で電気柵を仕上げていきます。
四輪バギーはワイヤーの架線のほか、資材の運搬など幅広い用途に使用されています。
現場へはトレーラーに乗せて移動し、現場ではそのトレーラーを資材運搬に使用する場合もあります。

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架線を緊張する

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ワイヤーを架線したあとは、ワイヤーに緊張具を取り付け緊張作業を行います。
専用のハンドルと緊張具でワイヤーを巻き取り、張力をかけていきます。
張力を調整しやすくするために、緊張具は始点と終点の両方に巻き付けるのが望ましいです。
ただし、両方に取り付けてもあまりに長い距離では張力がかからないので、始点碍子間の距離は100m~200m程度にしてください。

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柵を仕上げる

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木柱間にはインサルティンバーを使用します。
インサルティンバーとは、電気を通さない性質を持つ木製資材のことで、ワイヤーに直接取り付けることができます。
さらに耐用年数に優れ、10年の保証期間があります。
使用する環境によりますが、実際に20年以上も使用されている例があります。
写真はパーマネントポストという資材で、専用の打込み気を使用し、地面に打ち込みます。

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写真のパーマネントポストのサイズは1520mmで、架線の高さは900mm程度になります。
打込み器(パーマネントランマー)が地面に着く位を打ち込みの目安にします。

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今度はバトンを取り付けます。バトンとはインサルティンバー資材の一つで、こちらは地面に打つこむことなく、架線したワイヤーにワイヤータイという部材で取り付け架線を支えます。
バトン同士の距離は7m以内にし、バトンが4本以上続く場合には、先述のパーマネントポストを打ち込みます。
写真では、耐雪張りという工法を用いています。この方法では、パーマネントポストに直接ワイヤーを固定しないので、冬期間に電気柵を地面に倒しておくことができます。

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そうすることで雪による冬期間の断線や破損を防ぐことができるのです。
以上が、インサルティンバーを用いた標準的な電気柵の施工手順になります。
他にもお客様の希望に合わせて、いろいろなタイプの電気柵を施工しています。
少しずつそういったものもご紹介できればと思います。

ご質問など、気になった点があればお気軽にメール等でお問い合わせください。